NAB 2008

2009年8月 3日 (月)

ダグ・リーマン監督、コンテンツ・イノベーションの戦略、 - NAB 2008 -

・制作環境の制約が、クリエイティブのイノベーションを生む
・インターネットは、時代の才能を見出す場となるだろう

ダグ・リーマン監督作品

Getting in(1994)、スウィンガーズ(1996)、GO(1999)、ボーン・アイデンティティ(2002)、Mr. & Mrs Smith(2005)、ジャンパー(2007)、OC、ナイトライダー

-  1994年頃、自分はインデペンデントで映画を撮影していた

-  そのころは、ハリウッド・システムから外れて、映画を撮影するのは難しい時代

-  南カリフォルニア大学を中退して、映画製作をしているうちに、制作過程のマネジメントなどに興味を抱いた

-  大規模な予算の映画は、大物俳優をキャスティングできるが、インデペンデントではそうもいかない。

-  しかし、テクノロジーの進化で、低予算でもいい映像が撮れるようになっていた

-  最初、プロデューサーと自分では、撮りたい映像にギャップがあった

-  最初の映画は、自分の家の地下で、親友、妹や従兄にも手伝って撮影したものだった

-  その映画は、ねずみを人間と見立てて演出した

-  1999年に撮影した「スゥインガーズ」は、予算25万ドルで撮影した。

- コンテンツのビジネスモデルは、インターネットで変わる

-  インターネットは、ローカルな才能を見出す。次代のヒットテレビ番組は、インターネットから出現するだろう

-  インターネットにより、無名の作家、作品もヒットする可能性がある。検索エンジンへの最適化なども必要だ

Jackson Bitesというインターネットなどデジタル映像コンテンツの制作プロダクションに参加したのは、インターネットのグローバルなプロモーション力に魅力を感じたからだ

-  制作環境が制限されると、新しいアイデアがでてきて、クリエイティブのイノベーションにつながる

-  タイガー・ウッズのナイキCM撮影中、ウッズがリラックスするためか、アイアンでゴルフ・ボールを弾いているのを見て、これだと思ってハリウッドのギルドはランチ時間が長い(笑)ので、自分でカメラを担いで撮影した。それが、CM映像になった

-  優れたアイデアは、どんなテクノロジーもかなわない

- いまテレビドラマを作りたいと思ったら、パイロット版を制作、テレビ局の人間に見てもらい、気にいってもらわなければならない。インターネットを利用すれば、その過程を省ける。

Featuring LEN, Steal My Sunshine    Videoはココ

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2009年8月 2日 (日)

アルビン・トフラー、ハイジ・トフラー夫妻 - NAB 2008 -

・ 農業社会では、長老が大事にされた。なぜなら、将来は過去のコピーだったからだ

・ 将来を予測するために、旅をして、想像力を働かせている

アルビン・トフラー、ハイジ・トフラー夫妻

-  メディアはいままで、社会に大きな影響を与えてきた。しかし、今日はメディアが社会に与える影響ではなく、社会がメディアに与えるインパクトを話したい

-  今日メディアが被っている影響は、市民革命、産業革命にも匹敵するものだ

-  新聞は、3世紀前ちょうど産業革命が起こった頃に、始まった。マス工業化時代の幕開けである

-  19世紀までにアメリカの工場主たちは、'Industrial Dicipline'が必要だと訴えるようになった

-  当時の労働者は、農場から都市へやってきた若者で、工場で働く規律がわかっている者は少なかった

-  朝寝坊しても、農場ではあまり怒られない。しかし、工場に10分遅刻したら、生産ラインに立つ何百人のほかの労働者が何もできず、迷惑をかけてしまう

-  マス生産システムには、時間に正確にという生活概念が突然重要になった

-  そこで、こうした社会に合わせるために、学校教育が重要となった

-  時間割が整備され、何十人もの人が同じ時間帯に合わせて行動する学校は、工場のシュミレーションである

-  社会学者がよぶマス・ソサエティは、マス・トランポーテーションの整備により発展した

-  マス・ソサエティは、マス・メディアやマス・カルチャーが支えないと存続できない

  マス・メディアは、工業化社会を支える強力なツールとなった

-  現在は、第3の波の時代。第1の波は農業化社会、第2の波は工業化社会  

-  現在は、De-Massificationの時代だ。ライフスタイルもたくさんあるし、いろいろな家族構成があり、スポーツもたくさん種類があり、多様な職業が存在する

-  HomogeniotyからHemogeniotyに変化している

-  マス・プロダクションからニッチ・プロダクション、カスタムゼーションの時代だ

-  1980年に出した第3の波という本で、プロシューマー (Prosumer)という言葉を紹介した。プロダクションとコンサンプションの融合だ

-  昔は、写真館でプロに家族写真を撮ってもらい、写真館は、フィルムをコダックで現像してもらった。いまは、カメラがあり、プロシューマーである自分でできる。

- 血圧は、医者が測ったものだ。いまは、機械がある

- いままでサービスのユーザーだった人たちが、技術革新でプロデューサーになる。個人が生み出す、こうした価値は、経済学者は算定していない

- テレビも、ユーザーがシナリオを作り変えて、インターネットにアップロードしている

- このインターネット時代に、どんな社会がやってくるのか?メディアだけでなく、経済、文化あらゆるものに影響がある

21世紀の社会によーこそ

■ トフラー夫妻、デビッド・リールNAB会長の対談

Q. アメリカ人は、文化、経済、社会変化などの一部しか理解してないのではないか?アメリカ社会は、より結びつきが弱まっていくのではないか

アルビン・トフラー  我々は複雑化している。社会的にも政治的にも。過剰な複雑さ( Surplus Complexity)と呼んでいる。カーメーカーは、同じ車種で違うバージョンをいくつも出す。我々は、この複雑さとどう向き合うのか?

Q.どのように未来を予測するのか?

ハイジ・トフラー  我々はトレンドを見ていない。トレンドはいま起こっているうちは、よくわからない。あとから振り返るとわかるものだ。つまり、トレンドを追うことは、方向性を予測するにはよくない手法だ。そうではなく想像力を働かせようと、いつも努めている。旅行をし、いろいろなものを見て理解しようとしている

アルビン・トフラー  我々は、日常生活の変化が速くなっていることを感じている。私は、毎日ハイジと議論している。議論が理解をより深くしてくれる

ハイジ・トフラー   ニュースを読み、現場を見れば、変化が実感できる

アルビン・トフラー  1962年フォーチュンを辞めたあと、IBMは、社史を作りたがっていた。そこで、初めてコンピュータ産業、知的労働者の現場を知った。

ハイジ・トフラー  コピー機ができたとき、誰もその利用法を知らなかった。過去を知ると未来がわかることもある

Q. ビデオ・コミュニケーション世代の未来について、教えてください

アルビン・トフラー  ビジュアル活動とノン・ビジュアル活動の割合が変化するだろう。知的活動は、より映像化、ビジュアル化されている。それがどんな結果をもたらすか、私にはわからない 

ハイジ・トフラー  世代間ギャップの世代の期間がどんどん短くなっている。ティーン世代は、インターネット上で、友人とのインタラクティブなコミュニケーションからニュースを得る。彼らはテレビを見る必要がない。

Q. ニュースは読んでるが、必ずしも紙とは限らない

アルビン・トフラー  そのとおり。社会が変化している。そして、社会が変化すると価値観もかわる。たとえば、1万年続いた農業社会で、家族のなかで、誰がいちばん賢い人物とされていたか?をれは未来を予測できる人(フューチャリスト)だ。将来なにが起こるか?その時代、将来起こることは、過去に起こったことだ。過去に起こったことが同じように繰り返されるのが農業社会だ。だから、長生きしているお爺さんが一番賢い人だった。

次に、工業社会になると、パパが一番賢い人となる。お爺さんは、少し時代に取り残されている。社会の変化が速くなった。

そして、第3の波以降現代、誰がいちばん社会変化を感じとり、将来の姿を見通せるかというと、子供たちだ。

Q. 真実、尊敬などの価値観を共有できたのは今大人になっている世代だ。今の子供たちはどのような価値観で将来行動、社会はどのように変化するのだろうか?

アルビン・トフラー   テクノロジーは、より職業の選択肢を広げている

アルビン・トフラー  それはセカンド・エコノミー、もう一つの経済世界で、今のエコノミストも考えが及ばない世界だ。そこでは、価値創造活動は活発だが、価 値を流通させるだけでは収益はあげられない。以前は、投資に対するリターンという判断基準があった。しかし、このセカンド・エコノミーには、判断基準もな く、富を生むシステムも不明瞭だ。その結果、多くの人は、このシステムに対し無関心だ。しかし、セカンド・エコノミーの規模は大きくなっている

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2009年7月29日 (水)

バリー・ソネンフェルド監督 講演、テレビ局は自らのビジネスモデルを崩壊させてしまった・・・ - NAB 2008 -

・ 3Dは、テレビ、パソコンでは体験できない付加価値を持っている

・ 昔は、テレビ番組で曜日がわかった

Barry Sonnenfeld (バリー・ソネンフェルド)監督 講演

主な作品: Pushing Daisies, Men in Black, Men in Black 2, Get Shorty

2008.04.16 Las Vegas, NAB 2008

■ ドラマ、映画の製作費が高騰、撮影技法も変化した

- 映画、テレビドラマの制作環境は様変わりしてしまった。

- 制作費は高騰し、変った、新しいコンセプトのドラマは制作しずらくなっている

- ドラマの制作スタイルも、物語風にビジュアルを重視したものになっている

- 大部分の映画館はデジタル・サラウンド施設を持っているが、あまり使われてない

- モバイルなど、デバイスはどんどん小さくなる。


■ 3Dに注目している

- 3Dが提供する付加価値は、モバイルやPCでは体験できない映像だ

- ハリウッド・スタジオは、いい映画を作るというのミッションと別に、映画にユニークな付加価値を加えたいと思っている

- 様々な角度からの映像を楽しめるスポーツは3Dに最適ではないだろうか

- 今後新たな撮影ルール、ノウハウが開発されるだろう

- 最初のリプレイは、同じカメラの映像でやるべきだろう

■ インターネットはメッセージである

- マクルーハンは、「メディアはメッセージである」と言った。その言葉は、このインターネット時代でも生きている

- ケーブルテレビが普及した当初、メジャーなテレビドラマが見れる仕組みと捉えていたが、徐々にオリジナルコンテンツを制作、放送し始めた

- インターネットも同じ道を辿っている

- インターネットは、中毒性がある

- 14歳の姪はPCより大きなスクリーンを見ていない。。。

- どれだけのインタビュアーが、グーグル検索で得られる間違った情報をもとに、私のインタビューをしたか・・・

- グーグルの検索結果が真実と信じられており、匿名のニュース、情報が氾濫、ジャーナリズムを崩壊させた

- プライバシー問題も深刻だ。

- エレクトロニック・ネイバーフッド (Electronic Neighborhood)との付き合いが増えた

■ テレビ局のインターネット配信について

- テレビ局は、自分たちの付加価値である時間編成モデルを自ら崩壊させてしまった

- マスマーケットを追いかけすぎるあまり、インターネット配信に熱心すぎる

- ザ・ソプラノズが、視聴者が放送時間にテレビの前に居ないと見れない、最後のテレビ・ドラマになるだろう

- 自分もテレビを見るときは、パソコンをそばに置いている

- 我々は、テレビ番組の放送日で曜日がわかった。1972年のとある土曜、コメディ・ナイトは質がよかった


Q.テクノロジー、DVDの意味

-  メン・イン・ブラック2は、DVDセールスのおかげで利益がでた

-  ハリウッド・スタジオは、DVDで利益回収しようと、DVD発売を早め過ぎた。劇場公開後、3-4ヶ月後にDVDを出すことで、劇場で映画を見る人が減った。これはスタジオの間違いだ。

-  DVDは、映画の違うバージョンのひとつと捉えている

2009年7月 7日 (火)

マイクロソフトのメディア・センター戦略 - NAB 2008 -

Enrique Rodriges CEO Microsoft TV

2008.04.15

■  マイクロソフトTVを支える3つのプラットフォーム

- Windows Mediaroom 英BTのBT Visionなどが採用し,全世界で既に150万以上のユーザーがいる
- Windows Media Center: Windows Vista.の普及とともに,既に100万以上のユーザーがいる
- Silverlight: 北京オリンピックを4,000時間分配信

■  コネクテッド・テレビについて

- 新たなメディア開発がマス広告モデルの次のステップへの発展につながる
- 消費者との接点が減少していることに原因がある
- 我々は,今までのテレビ・ビジネスを変えようとしているのではなく, テクノロジーを使う ことによって,テレビの映像がパソコンで楽しむというように接点を増やし,発展させたいのだ
- コネクテッド・テレビは,コンテンツ・ホルダーにとって新たなビジネス・チャンスであること,ブロードバンドの普及と映像用のソフトウエアに基づく配信プラットフォームにより今までにない映像体験をもたらす

 

■  広告主のメリット

- Media Centerでは,30秒の広告だけでなく,4分の広告を流すテンプレートを用意している。商品に興味を持った消費者はより詳しい商品説明を見てもらえ る。どの長さの広告が見られたかなどのデータを広告主は集められる

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2009年7月 3日 (金)

フールー ジェイソン・カイラー CEO、コンテンツ・ホルダーは,もっと積極的にインターネットメディア開拓を - NAB 2008 -

・ 消費者は,チャンネルではなく番組,キャストを見たいのであって,配信プラットフォームの知名度は,あまり重要でない

・ メディアはインパルス・ビジネス。待っていても消費者は来てくれない

Jason Kilar, CEO Hulu

2008.4.19

■ Huluのミッション

- どこでも、好きなプレミアム・コンテンツを楽しめるよう消費者をサポートする

■ サイト・デザインへのこだわり

- 自分の母親でも使いこなせるようなサイトであることを目指した

- “Not like Tokyo Night”: 「映像はサイトの中央に置いて見やすくし,映像が始まるといろいろなリンク・ボタンはすべて消して映像に集中できるようにした」

- 動画画面のアスペクト比(横縦比): 「16対9を採用し,デジタル・テレビ,映画と同じにし,YouTube,CBS.comなどと差別化を図っている」

- Huluのロゴを小さく: 「消費者は,チャンネルではなく番組,キャストを見たいのであって,配信プラットフォームの知名度は,あまり重要でない」

■  コンテンツ・ホルダーに対し

- 「コンテンツ・ホルダーは,消費者がインターネットを使う時間が増えているのだから,もっと積極的にインターネットのメディア開拓をするべきだ」

- 「(全米1位の視聴率番組)アメリカン・アイドルは2500万人が見ているといわれるが,裏を返せば2億7800万人は見ていない。Huluの映像シェアリング・サービスなどを利用すればもっと多くの消費者に自社コンテンツを広めることができる」

- 親会社は,市場の食い合いはあるだろうが,それよりももっと大きな社会変化、動画視聴の行動変化を認識、Huluに出資している

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Huluとテレビのカニバリゼーションはない (2009年10月 Digital Hollywood Fall 2009)

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- Jeff Zucker CEO, NBCユニバーサル 基調講演 @ Media Summit New York 2009

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