3Dについて

2010年4月24日 (土)

ジェフリー・カッツェンバーグ 3Dについて NAB2010

San Fransisco, Obama impeach

ジェフリー・カッツェンバーグ ドリームワークスCEO、NAB Show 2010にて 2010年4月14日14:00

■ 3D映画とは?

- 3Dは映像表現、感情表現をより一層際立たせる。
- 観客への映像体験は、2Dよりもより印象的になる。
- 映画はストーリー・テリングの芸術だ。観客を笑わせたり、泣かせたり、驚かせたり。
- 3Dは、観客がストーリーにのめり込みやすく、映画と観客の一体感が増すと思う。

■ 3Dへ興味を持ったきっかけは?


- 2004年に公開されたロバート・ゼメキス監督の「ポーラー・エキスプレス」を南カリフォルニアのiMAXシアターで見てびっくりした。
- 大袈裟でなく、座席からのけぞったりした。
- 今までにない経験だった。
- 自分のチームに電話して、この作品を見るようにすぐ電話した。
- この作品は、2D を3Dに作り変えており、今の技術から見ると稚拙な部分もあるが、とてもいい作品だ。

■ 映画制作とは

- 映画制作は、人材、技術、資金などたくさんのリソースを使うプロジェクトだ。
- 現在の3D制作は、色々なツールが揃っている。
- 映画撮影は、アーティスティックな仕事である。
- 3Dだけでは目新しさはない。ツールを使って、表現をする時代になっている。
- 3Dならではのカット、編集が求められる。

■ 家庭での3Dテレビの普及

- 去年サムソンが3Dテレビを発売した。家庭でも楽しめる。
- 自分の家にもあるが、2Dと3Dを切り替えるスイッチがついている。
- 3D映画は十分楽しめる。
- フットボール、バスケットボール中継は、まだまだ発展途上だ。
- 3Dテレビの普及に、スポーツ中継は大きな役割を果たすだろう。
- 2年前映画製作の契約には、家庭内3D配信の評価は入ってなかった。これから3Dテレビが普及することで、映画の価値もあがる。

- ドリームワークスは、シュレック3作品ある。これらの作品はデジタル撮影だ。3Dへのコンバートは容易だ。
- 来年夏は、カンフー・パンダ2が公開される。
- この2年間で、3D技術はとても向上した。

- この10年映画産業は停滞していた。映画チケットは値上げできなかった。
- その理由は、ホームシアターが充実したからだ。大画面、液晶など家電製品のイノベーションが映画を上回っていた。
- 3Dはそれをひっくり返すイノベーションだ。
- 3Dで、映画館はこの10年で初めてチケットを値上げできた。
- 来年のCESには、メガネの要らない3Dテレビが展示されるだろう。
- 10年後には、映画館、屋外看板でもメガネの要らない3D映画が公開される。
- 3Dはギミックではなく、映像表現の一つになるだろう。
- サムソンは、3Dテレビを買う人に3D映画(モンスター対エイリアン)をオマケにつけたり、3Dシュレックを家庭で楽しめるキャンペーンを展開している。こうした普及活動はすばらしいことだ。参考:サムソンのプレスリリースはこちら
- 昔の白黒映画を3Dにすることは簡単だ。しかし、どのフォーマットで映像制作するかは表現の問題
- 海賊版の90%は、映画館で撮影されたものだ。3Dはその対策になる。
- メディカル問題にも対応していく。

過去の3D関連の記事(RIGだの、3D映画の値段だの、BskyBの3D戦略atNAB2009だの)はこちら

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2009年11月25日 (水)

3Dカメラ Inter BEE 2009 メモ

3D Camera Shooting 3D Camera Rigs and Red

(写真左)3Dカメラを使った収録風景。3D撮影には
2つのレンズ(映像)が必要。現在のところ2台カメラ
が必要なので、カメラを積むRIGという機械が必要になる。
(写真右)2つのレンズは、鏡に映った風景をそれ
ぞれ映像に収める。人間の両目の間隔(6.5センチ)
を基準にレンズ位置を決める。レンズが大きすぎる
ので、並べると6.5センチに収まらない。なので、
こういう横を縦にカメラを設置する機械が必要。重さ
は65Kg。

3Dカメラ リグの調整 IMG_2691

カメラ2台を固定する機械RIGの、調整ダイヤル。
レンズの距離、視差角を左右についたダイヤルで
調整する。

3Dカメラ リグの調整 IMG_2691

レンズ2つを並べた小型3Dカメラ。写真左は、映像
データマガジン。ロウデータはここに格納される。
このデータを元に、デジタル現像作業をする。作業
概念は、フィルムのときと同じ。ロウデータから
好みの色などを調整する。

 IMG_2691

ソニーの3D編集機。撮影した映像の3D度を際立た
せたり、2D文字を3Dに変換したり。

 IMG_2691

取材してそのままU-Streamで配信。スゴイ!これ
からの記者・ビジネスパーソンには、動画制作能力
も求められる。

[メモ]

- REDの映像は、まったりしている。フィルムと質感が似ている。
- サイド・バイ・サイド方式 : 画面を左右2分割。BS11chの方式
- フレーム・シーケンシャル : 交互に左目・右目映像を出力
- 偏差 : 走査線1本ごとに左右映像を出力
- ハリウッドのDVD商売3年前から赤字
- ディズニーなどは既にライブラリ作品3D化始めている Blu-Rayで販売
- 映画館3Dは輝度が低いので目に優しい
- 家庭3Dのファイル変換機能はパネル・権利者・放送 誰がやるかは市場が決める
- AVATAR最終調整はパナ機材使用
- 
3Dの編集ノウハウ: 3Dカットを連続すると目が疲れる。何か違うカットを挟む。
- 画面内の人物は小さく見える
- 3Dは、撮影・編集・配信・再現、の4エリアに分けて考える必要あり

3Dについてのまとめはこちら

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2009年9月 8日 (火)

3Dについて

■ PDF(345Kb) 「3Dについて」の資料をダウンロード

 ■ 身近な3D

幕張のマリンスタジアムに行くと、3Dバッティングセンターがある。プラバットを持って、ナルセとかシュンスケと対決できるのだ。1回200円。僕も試してみた。ホームラン1本。スタジアムのライト裏にあるリアルにボールがでるバッティングセンターのチケット1枚ゲット。やった!

3Dと言えば、ディズニーランドにあったキャプテンEOだ。マイコーが踊りながら手のひらからビームを出して、魔女をもとの美人に戻してあげる。いつもスグ入れたから、行くたびに見た。もうないけど。。

iPhoneにも、Jucy Bitsというベンチャー(多分・・)がやっている'3D Camera'というアプリがある。100円。さっそく、購入して使ってみる。こんな感じ(下の動画は使ってるところ。右の写真は合成された写真)。iPhoneをズラして2回撮影(左目と右目用の画像を撮る)、2回分の画像を合成してくれる。立体感を得るには赤青メガネが必要なので、実際ウキあがるのか、まだ試してない。。。

■ アメリカの3D熱・・・

NAB Show 2008に行ったとき、ジェフリー・カッツェンバーグがビデオ出演で、これからは3Dだ、なんてコメントを寄せていた。なるほどねー、なんて思ったけれど。どうも、目が痛くなるよなー、気持ちのほうが強かった。

BskyBの3Dに関する講演内容はこちら)。他にも、南米、ヨーロッパですでに3D放送を実験しているテレビ局がセッションを行った。

3Dになれば、編集技法、撮影技法が変化するということだ。3Dは、自分がまるで映像の世界の住人になったような気がする。あまり短いカットは多用しない、俯瞰ショットよりローアングルの方がより立体感を味わえるなどと語っていた。ブラジルのテレビ局は、リオのカーニバル映像を見せてくれた。広告もCM枠を設けないで、そのまま缶ビールが浮かんでる広告を見せていた。

3Dを新たなビジネスチャンスと見る向きは、米国の映画館で3D上映が2D上映よりも興行成績が良かったというデータを多用している。2005年の「チキン・リトル3D版」の成功が、ハリウッド・スタジオを3Dに向かわせた。3Dだと11ドル、普通は大体6-11ドルくらいなので、売上増になる。

アメリカの映画館3D化を仕切っているのは、Real D社。映写機をグルグル

■ 3Dの基本的な仕組み

モノを立体に見せるためには、モノをズラして見せるってことはなんとなく知ってた。それに赤と青のメガネをかけると立体感が得られる、と言われて「学研」「科学」「子供の科学」を読んでいた少年時代から、何度となくこの赤・青メガネをかけた記憶がある。しかし、ここまで。

3Dを理解するのに大事なキーワードは、偏光特性という言葉。むかし、色彩占いの女性に、「色とはズバリなんだとお思い?」と聞かれ、「ううっ、」となり、「色とは波よ」と言われ、波=波動・・・怪しい、と思って以来、また思考停止。理系知識は、ハナから毛嫌いしてしまう習性が邪魔していた。

とりあえず、色々調べて、色とは光、光は波、3Dは、光を伝達する波を2つに分け、左右の目にその1つずつを見せることで、立体感を生む、という理解をしてみた。波っていうのは大事なんですね。

よく巷で「3Dには2つ方式がある」と言われ、とっさになにを思い出せばいいかというと・・「ソニーは、テレビ走査線に1本毎に左右用映像を配信、偏光フィルムを走査線につけ、メガネをかけることで、左目は左用の映像しか見えなくなり、右目は右用の映像しか見えていない、それを脳で合成、立体的になる」ってのと、

「パナソニックは、テレビを1秒間に120回、パッパッとチカチカさせ動画を映している(フレームレートという。教科書の隅に書いたパラパラマンガ)けれど、その120回を60回毎に左目と右目の映像を交互に流す。僕らは赤青じゃなくて、もっと格好よさそうなメガネをかける。このメガネにはシャッターがついていて、テレビモニタの1秒間に120回、パッパッとチカチカさせるのと同期しており、右目用の映像は、右目でしか見れないようになっている。1秒間に高速でチカチカするので、脳で左右の映像が合成、立体的になる」 と咄嗟に考えればよい・・って無理か。字が大杉

とりあえず、3Dを実現するには、左右用2種類の映像と、それを片目だけに届けるモニタ、左目は左目だけの映像だけを選択するメガネ、の3点セットが必要と覚えてみる。そして、家庭で3Dが可能になった背景は、よりたくさんの情報が送れる仕組み(HD、高速フレームレート)が整ったから、と覚えてみれば、これから3Dの方向性が理解できると思う。

BskyBは、HD用チャンネルを利用して、HD用高画質映像を流す代わりに、3D放送を始めるし、日本だってBS11で実際にもう3Dを放送(番組はディズニー)しとるよ。専用のテレビを買わないと2画面テレビみたいに見えるけど・・・

■ 3Dの基本コンセプトは、左右別々の映像を出力することで、立体感を生むこと。2Dよりも、2倍の情報量を送信・出力・処理する必要がある。

■ 偏光特性(特定の光(映像情報=左目用映像、右目用映像)だけをキャッチする)を利用する方式と、時間差で左右の映像を出力する、の2通りがある。

■ 偏光を利用、フィルムメガネで3Dを見る方式は、目が疲れない。シャッター方式は、目が疲れるが、既存インフラ(テレビモニター、送信設備など)をそのまま利用できる

■ 大容量を送信できる衛星放送、大容量を保存できるBlu-Rayの普及、テレビモニターのフレームレートの高速化(今まで1秒間に60フレームだったのが、2倍の120フレームまで可能になった)が、3Dのホームシター化を後押ししている

マリスタの3Dバッティングセンター、結構いいよ~

レンチキュラー 裸眼で立体画像が見れる

参考: Interop Tokyo 2009の3D展示について 

参考記事

■ 3Dジレンマ: 3Dスクリーンが少なく、興収が伸び悩むケースも (Sig ALert at the CInema, pp 8-9, Hollywood Reporter 2009.11.09)

-  『アイス・エイジ』は、当初1,600スクリーンで上映されていたが、4週目に600スクリーンに減少。4週目で200万ドル達成はできなかった。

-  年末の『Avater』公開までに、Imaxは3D映画館を280館に増やす

-  2010年夏シーズンは、15-20本の3D映画上映のオファーが来ている

-  アナログ3Dのプリント費は、5万ドル。プリント期間も3ヶ月かかった

-  現在は、デジタル3D、配信費用は200ドル、2週間に短縮

-  アメリカで配給業をしている友人は、インデペンデント映画の上映で、プリントに60万円かかる。ブルーレイだと5万円。4000人集めて、800ドルくらいしか儲からない、と言っていた。

■ アメリカで3D映画を見てみた

-  Crowdy with a chance of Meat Balls

-  サンディエゴのモール内映画館。Regalチェーン

-  月曜15時10分から。客はほかに2組のみ

-  3D映画の料金は、12ドル。2Dは10ドル。料金表では、3Dは、3.50ドル増し

-  入口で Real Dのメガネを受け取る。ビニール袋に密封されている

-  映像が浮き上がるというより、奥行きがでる感じ。遠景が奥まり、遠近感がでる

-  近景から遠景まで、5層くらい表現できる?

-  見終わったら、館内のリサイクルボックスに回収。強制ではない

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2009年6月17日 (水)

BskyBの3D戦略 Gerry O’Sulliban氏 - NAB 2009 -

3Dは、有料放送のキラーコンテンツになるだろう

CES 2009BskyBについて

- BskyBは、コンテンツプロバイダーであると同時に、衛星プラットフォームオペレーターでもある

- Skyは、英国世帯の40%に普及している

- 英国ペイTVの70%のシェアを持つ

- 現在、HDに力を入れている

■3Dの歴史

- 3Dは、1920年代に開発された。

- Skyは、既存の衛星HDチューナー(Sky+HD)で3Dを楽しめるサービス開発をしている

- 解像度1920×1080カメラで撮影、同時撮影しているカメラのフォーカス、アングルはユニゾンするようにしている

- 3Dプロセッサーを通じ、左目と右目用の画像が同時に処理され、2つのフレーム(2フレームで通常の1フレーム)に合成、衛星に送られる

- 3Dチューナーが、衛星からの信号(通常の2Dと同じ)を受け、デコード。

- HDMI出力でテレビモニターへ

- 英国では、2006年HDがスタート。9ch

- 現在、HD33chが提供されている

- 3Dのコンテンツは、スポーツと音楽以外、何があるのか研究中

- SASUKEのようなバラエティ番組を制作、新たなジャンルにトライした

■3Dから学んでいること

- 撮影に使うカメラ台数、アングル(迫力を出すためローアングルが増える)、アスペクト比など実験を重ねている

- 規格標準化が必要。MPEG5.3になるのか

- カット数は、通常撮影より減少する

- 視聴者が画面の中にいるような、カット撮影アングルが必要。実際にスポーツアリーナで観戦しているようなカットが3Dを見ていても疲れない。ESPNの調査だと、視聴者は画面にスコア表など余分な情報を表示してほしくないという結果がでている。3Dでゲームにのめり込む体験ができるなら消費者の支持を得るだろう

 

■3Dの将来性

- メーカー(カメラ、ポスプロ、テレビ)、映画スタジオ、などのサポートが必要

- 3Dは、HDの発展形として、消費者に受け入れられるサービス

- Skyユーザーは、Skyにロイヤリティがある。今まで技術の発展をともに見つめてきており、3Dもその1つにすぎない

- 3Dメガネ配布は、3D普及のいいマーケティングツールだ

上の動画は12秒:後偏光メガネをつけてみる3D映像

3Dについてのまとめはこちら

■参考■ Interop 2009の3D展示について

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2009年6月16日 (火)

Philip Rosendale Linden Lab ( Second Life ) CEO 基調講演 - NAB 2009 -

インターネットは、検索ツールから、生活の場へ

Linden■Second Lifeのユニークさ

- 誰もが、リアル空間と同じ雰囲気で、自分の空間を作れるよう設計
- また、その空間で、友達を作れることができる。Second Life内で、友達を見つけられることが、利用者が増えている要因のひとつ。人間は誰でも友達がいないと生きていけない。
- 空間は人間の記憶、活動に重要なファクターだ。バカンスに読んだ本のタイトルはみんな覚えてられる。なぜかというと、バカンスの場所と本の記憶が紐づいているからだ 

■Second Lifeの経済規模は、米国中堅都市なみ

- Second Lifeは30,000台のサーバーで動いている。サーバー1台で、情報量は200テラバイトだ
- 現在4,000人が、Second Life内の仕事(デジタルグッズを制作、販売)で生活している
- 60,000人がSecond Life内の活動でキャッシュフローが黒字
- 毎日150万ドルの取引が行われている。米国の中堅都市と同じ経済規模に成長している
- 日々商売をしている人は、250,000人。
- 平均利用時間は4時間/日
- 本物のストラトキャスター58年物は手に入らないが、それを保有している人が、そのギター音をSecond Lifeで販売している。バーチャル世界では、リアルで入手困難なものが手に入り、楽しめる

■法人ユーザー、政治家のコミュニケーションツールとしの利用が増加

- IBMは会議にSecond Lifeを利用している。
- 新たなセキュリティ機能も追加している
- 自分も、社内会議はSecond Lifeで行う。どんなサイズの会議も可能だし、無料なので便利だ。
- Linden Lab社員は7つの拠点に300名以上いる。
- Second Lifeは、3Dステレオ機能があり、バーチャル空間で左に座っている人の声は、左から聞こえるようになっている。
- オバマ大統領がタウンミーティングをしても参加できる人は限られている。Second Lifeだけでなく、インターネットを利用していろいろな人の意見を聞けることはいいことだ

■Webの将来

- 10年以内に、誰もがSecond Lifeのようなバーチャル空間に自分の部屋をもつだろう
- 現在のWebが将来の姿だとは思わないほうがよい。デバイスの技術革新はこれからも続く。

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