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2007/01/19

映画王モリコラム「情婦」(1957/米)

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「情婦」(1957/米)

本来なら,この作品は何の予備知識もなく観たほうが良いと思うので、この作品を鑑賞する予定のある方は今からこのコラムを読まないほうがいいかもしれません。現にこの映画の最後には、“この作品の結末は決して未見の方に話さないでください”といったような内容が流れるのですから。何だかこの邦題では勘違いされそうですが、原作はアガサ・クリスティの「検察側の証人」(厳密にはこの原作を舞台化したものが映画の元になっているとの事)、こちらの方がこの映画のイメージに合うと思うのですが、内容は一言で言うと法廷劇。裁判を題材にした映画にはそもそも面白い物が多いですが、その中でもやはりこの作品の面白さは群を抜いていると言っても過言ではありません。裕福な老婦人を殺害した嫌疑をかけられた男を弁護することになった病み上がりでありながらも腕利きの老弁護士。しかしそんな優秀な彼もいざ裁判が始まるとその二転三転する事件の内容に翻弄されるのですが・・・。とにかく観ている観客の方も全く先の読めない展開のまま、物語は一気にクライマックスへ。そこで明かされる思わぬ事実に驚かされながら、その後に更にまたどんでん返しが・・・。その畳掛けるような語り口はさすが名匠ビリー・ワイルダー監督、しかも単に話の面白さだけでなく主人公の弁護士と、彼に付き添う看護婦とのやりとりがこの緊張感溢れるミステリーの中で絶妙なユーモアとなって温かみを与えているあたり、この監督の面目躍如の巧みさに唸らされますし、それ故彼ら2人の会話で締めくくられるラストも、事件の結末の後味の悪さを中和するかのように、実に粋で心地よい印象を与えてくれます。そんな魅力があるからこそ、1度観て結末は既に判っていても、つい2回、3回と観たくなる、単なるミステリーだけに留まらない芳醇な映画の醍醐味に溢れています。

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