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2007/01/18

映画王モリコラム「リトル・ミス・サンシャイン」(2006/米)

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「リトル・ミス・サンシャイン」(2006/米)

現在公開中のこの作品、決してお金を掛けたアメリカ映画ではないけれど、その愛らしさゆえ絶品の味わいを与えてくれました。物語は美少女コンテストに参加することが決まった娘の為に、家族である父母、兄、祖父そして叔父を含めた6人が家から遠く離れた会場へ黄色いおんぼろのミニバスでく道中からそのコンテストまでを描いた典型的なロードムービー。まずこの6人のそれぞれのキャラクターを実に手際よく紹介し、その後一同が会する食事のシーンでこの家族の問題を浮き彫りにさせる冒頭のわずか数十分間、このつかみだけでこの映画の世界が見事に凝縮されていて、それぞれ個性的な登場人物の特徴を最初に的確に把握することで感情移入でき、その後の展開を興味深く見守ることになります。そして「勝ち馬」を目指しながらも実は「負け犬」であるこのバラバラで崩壊寸前の家族の姿を、作り手の視線はあくまで淡々と客観的に描き、それ故に程好いユーモアと哀感が滲み出てきています。そんなある意味醒めたタッチこそが、クライマックスのコンテストに象徴される、アメリカの競争社会に対する皮肉を強烈なものにしていますし、そこでの思わぬ出来事が、これも皮肉な事に逆に家族の再生に繋がっていくのが、しみじみとした感動を与えています。6人の登場人物の誰もが本当に個性的で面白く、それぞれがきっちり1人立ちして描かれているのが、この作品の魅力に大いに寄与しており、それぞれに肩入れしながらも、いつの間にか最後はこの家族そのもの一体をつい応援したくなる、そんな魅力的な映画なのです。

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