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2006/12/28

映画王モリコラム「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」(1984/米)

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「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」(1984/米)

初めて劇場で観たのはもう20年以上前になるけれど、今でもエンニオ・モリコーネが手掛けた音楽とともに深く印象に残っている。20世紀初頭からニューヨークに渡ったユダヤ移民の子供達がギャングにのし上がり、そして老いて行く約40年間の軌跡を 3時間を越える上映時間で、悠々と描いた大河ロマン。そこには当然、この手の映画ならではのバイオレンスシーンが繰り広げられていくのだが、映画を観終わった後に残る印象は、その激しさにも関わらず以外な程、静かだ。

物語は回想形式を用いながら、あえて時制をバラバラにして描いていく事で、当時のアメリカの雰囲気が音楽と美術の素晴らしさも相まってある種の郷愁を感じさせると同時に、その手法が老いた主人公の過去に対する悔恨の心情を痛烈に浮き彫りにさせて、胸に突き刺さるからだろう。特に前半に描かれる子供時代の描写があまりにも素晴らしい為、その後の展開が少し見劣りする感はしないでもないのだが、それ故に人生を振り返る主人公の最も重要な時代としての、作り手の熱い想いを感じ取ることができるし、ラストを締めくくる主人公のアップの表情が、この複雑なドラマ構成を通じて、自らの人生を総括するかのように静かで切なく、ほろ苦い。

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