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2006/12/23

映画王モリコラム「ランボー」(1982/米)

「ランボー」(1982/米)
この作品が日本公開されたのは1982年の12月、丁度あの「E.T.」が当時の記録を上回る大ヒットで世間を席巻していた時期。そんな中、“正月映画唯一のアクション映画”の触れ込みで公開されたこの作品(今思うと当時この映画を配給した東宝東和の、ある意味ハッタリを効かした宣伝方法が懐かしい・・・)、観る前は単純明快でスカッとしたカタルシスを与えるアクション映画と思っていたのだが、観終わった後はその印象とは随分かけ離れていて驚いてしまった。戦友に会う為、とある田舎町を訪れた元グリーンベレーの兵士が警察の不当な逮捕に対したった1人で戦いを挑む、という展開は確かにシンプルなのだが、主人公がベトナム戦争でのトラウマを大きく抱えている事が、この映画のトーンを随分異質なものにしており、内容が内容だけに明るい活劇になる筈もなく、ユーモアも皆無。所謂ジャンルでいえば“ベトナム戦争後遺症映画”の側面を持ったアクション映画であり、絶望的に暗い。しかし私はラストでは主人公の独白に大い感動してしまった。原作とは違う最後に賛否両論はあるようだが、主人公の怒りと哀しみにすっかり感情移入してしまったのだ。その後シリーズ化され、アクションは派手になったものの、結局トーンの違ったものになってしまい、主人公の怒りがアクションの原動力になっているとはいえ、この1作目の哀感には到底敵わない。

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