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2006/10/10

映画王モリコラム「ボンベイ」(1995/印)

「ボンベイ」(1995/印)
インドの娯楽映画といえば、劇中必ずといっていいほど歌や踊りのあるミュージカルシーンが挿入されることはひとつのお約束事。この作品も例にもれずこの国らしい優雅でパワフルなダンスシーンがてんこ盛り。ヒンズー教の青年とイスラム教の娘の、異なった宗教を持つ者達の禁じられた恋、いわゆるロミオとジュリエット風の物語が前述の音楽シーンを交えながら豪華かつ華麗に描かれ、そのダイナミックで飽きのこないテンポのある演出は、当時数多く公開されたインドの娯楽映画の中でもピカイチの完成度。しかし後半からこの作品、前半の明るく甘美なシーンから一転、宗教問題を発端とした紛争が前面に押し出され、社会派ドラマのような様相を呈してくる。それ故にかなりシリアスな展開になってしまうのだがそれでも画面のテンションが決して落ちる事がなく、むしろ作り手の本当に伝えたかった事はここにあったのではないかと思える程、熱がこもっている。一見陽気なエンターテインメント映画を装いながら、この国の抱える問題についてもきっちり考えさせる、なかなかしたたかな作品である。

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