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2006/06/23

映画王モリコラム ストレイト・ストーリー

「ストレイト・ストーリー」(1999/米)

その特異な作風で常に物議をかもすデビッド・リンチ監督作品。それ故に観た者の好き嫌いがはっきり分かれそうなその個性は逆に刺激的である。かくいう私も彼のデビュー作「イレイザーヘッド」が今まで観た映画の中で最も気味悪かった作品であり、ストーリーはよく理解できなくても、その不気味なシーンは未だに悪夢に出て来そうな鮮烈なイメージが残っている。そんな作品を撮り続けていた彼だけに、その作品のシンプルさとヒューマン溢れる物語展開には驚いた。長い間仲違いをしていた兄に会いに行くために、年老いた主人公は時速8kmのトラクターに乗って、1人旅する事に。その行程で様々な出会いのエピソードが、まるでそのトラクターの速度に合わせるかの如く、実にゆっくりで淡々と描かれ、それらが年老いた主人公の人生とリンクしていくあたりの味わい深さが何ともいえないこの映画の魅力になっている。今までの彼の作風と比較してもあまりにもストイックで静かな作品ともいえるのだが、それを象徴するかのようなラストの兄との再会シーンが見事だ。長い旅路の果てに行き着いた兄弟の和解としては、一瞬あっけないように見せつつ、その切り上げ方こそがこの映画の魅力であり、それ故に深い余韻を残す、見事なラストシーンである。

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