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2006/05/12

映画王モリコラム メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬

「メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬」(2005/米・仏)
この作品を知ったのは昨年のカンヌ国際映画祭で男優賞と脚本賞を受賞したというニュースを聞いた時だったと思う。その時この長いながらも何かイメージを喚起させるタイトルに惹かれ、しかもあの俳優トミー・リー・ジョーンズが監督主演したとなれば俄然興味が湧く訳で早く観たいと思っていた。まさかあれから約1年も待たされるとは思わなかったが、観終わってまさしく私好みの作品に仕上がっていたのは嬉しい。アメリカとメキシコの国境地帯を舞台に1人のアメリカ人の男が、メキシコ人の親友の遺言を果たすために、親友を殺してしまった国境警備隊の若者とともに、遺体を故郷に埋葬するまでが描かれてゆく。物語は現代でありながら、ここでの道中はまるで西部劇を思わせるかのような趣があり、その壮大な自然を捉えた名手クリス・メンゲスの撮影が素晴しいし、ジョーンズ監督は遺体を含めた3人の風変わりな旅模様を時折醒めたユーモアを交えたエピソードで描き、演じる方でも友情の為約束を貫徹しようとする無骨で頑固な西部男でありながらどこか飄々とした雰囲気を醸し出しているあたりも魅力的だ。そういえば映画のトーンはキーワードを含めてサム・ペキンパー監督の諸作品、特に「ガルシアの首」を連想せずにはいられない。(実際にかなり影響を受けているという。)この作品も以前このコラムで私のお気に入りとして紹介させて頂いたが、それ故に3人の男が織り成す人間模様は彼らの強さも弱さも含めて思わず愛しく感じてしまうのである。

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